豆知識
KNOWLEDGE1000年以上も昔から日本人に親しまれてきたお味噌やあま酒は、日本人の健康と食文化を守り続けてきた優れた食品といえるでしょう。また最近では、健康ブームや和食ブームにより、その価値が見直されてきています。こちらでは、お味噌について詳しくご紹介します。
日本人と味噌
戦後、日本人の食生活は大きく様変わりし、欧米化が進みました。しかしその中でも味噌(みそ汁)は日本の食生活に深く根ざし、 欠かすことのできない食べ物です。その味噌の誕生、効能などをご紹介します。
味噌の起源は中国大陸にあります。古代中国の醤(ひしお)を元に日本の風土にあった工夫がなされ、約1200年が過ぎ、味噌は日本人の生活に無くてはならないものとなりました。
味噌は産地や原料により色や味、香りも変わります。大豆を原料とし麹の種類によって米みそ、麦みそ、 豆みその大きく3つに分けられます。一般的に「みそ」と言うときは、主に米味噌を指し、全国シェアの 約80%を占めています。色も白、赤、淡色など様々で、味も辛口、甘口など全国各地の風土に根ざしたみそがあります。
味噌は美味しいだけでなく、栄養学的にも非常に優れた食品で、脳卒中の防止や消化を助ける機能など、 まさに「医者要らず」の食品です。日本古来から受け継がれてきた健康食としての味噌を末永く愛用することで、 食生活の乱れが問題視されている現代を、健康的に過ごすことが出来るのです。
みその歴史
味噌のはじまり
味噌の起源は中国大陸にあります。古代中国の醤(ひしお)を元に日本の風土にあった工夫がなされ、約1200年が過ぎ、味噌は日本人の生活に無くてはならないものとなりました。
みその歴史
みその起源は中国にあると言われ、約1200年前、大豆、麦や酒、塩などを混ぜて発酵させた醤(ひしお)が 原点であるとされています。これが飛鳥時代に日本に渡り、最古の記録では平安時代に遡ります。 当時は、寺院や貴族階級のみが食することのできる貴重な高級食材で、《おかず》としての《なめ物》であり、 みそ汁としてではありませんでした。
鎌倉時代に入り、僧侶や武士の間で調味料として食されるようになり、今のようなみそ汁の形が一般庶民にまで広がり始めたのは室町時代になってからのことです。戦国時代などは各地の武将がみそ製造を奨励します。武田信玄の信州みそ、伊達政宗の仙台みそなどは今も造り続けられています。
江戸時代になると商用としての価値も高まり、交通も発達し各地のみその味がうまれました。 その後はみそ料理など活用法も発達し、地域の素材、気候、嗜好に合わせ様々な味のみそが誕生していきました。 現在では全国に1000社を超えるみそメーカーがあり、お客様の好みに合わせた商品を食卓へお届けしています。
ふるさとの味
味噌は産地や原料により色や味、香りも変わります。大豆を原料とし麹の種類によって米みそ、麦みそ、 豆みその大きく3つに分けられます。一般的に「みそ」と言うときは、主に米味噌を指し、全国シェアの 約80%を占めています。色も白、赤、淡色など様々で、味も辛口、甘口など全国各地の風土に根ざしたみそがあります。
全国のみそ
みそは原料別にいくつかの種類に分けることが出来ます。 米みそ以外にも「豆みそ(愛知・三重・岐阜)」や「麦みそ(愛媛・山口・広島・鹿児島・長崎・大分)」など、 それぞれの風土に根ざしたみそがあります。しかも、微生物を使った発酵食品ですので、よりそれぞれの土地の味が出やすく、 まさしく「ふるさとの味」と呼ぶにふさわしい食品なのです。
原料による分類 | 味や色による分類 | 地域 | 備考 |
---|---|---|---|
米みそ | 甘みそ (白) | 近畿各府県と岡山、広島、山口、香川 | 使用する麹や味、色調で大別すると左記の分け方になりますが、各地方では、 それぞれ強い特徴を出しています。たとえば、麹に使った米粒がみえる麹みそというものもあります。 |
甘みそ (赤) | 東京 | ||
甘口みそ (淡色) | 静岡、九州 | ||
甘口みそ (赤) | 徳島、その他 | ||
辛口みそ (淡色) | 関東甲信越、北陸その他、全国的に分布 | ||
辛口みそ (赤) | 関東甲信越、東北、北海道その他、ほぼ全国各地 | ||
麦みそ | 甘口みそ | 九州、四国、中国地方 | |
辛口みそ | 九州、四国、中国地方、関東地方 | ||
豆みそ |
阿波踊りと御膳みそ
全国的に有名な徳島の阿波踊り。その起源には諸説ありますが、1586年(天正14年)に、徳島藩の藩祖で初代徳島城主の蜂須賀家政公が、築城を記念して、城下の人々に城内での無礼講を許した際に踊られたものを始まりとする説があります。
徳島平野は四国三郎・吉野川がたびたび氾濫することから米作りには適さない土地柄でした。逆に、その肥沃な土が藍の栽培には適していたため、藩主の蜂須賀公が特産品として保護し、作付けを奨励したことから、藍が一大産業となりました。
また、藍栽培の間作としてつくられた「阿波白大豆」は、良質で粒も大きく、みそ造りの原料に適した大豆でした。海沿いの撫養地域では製塩も盛んだったことから、藍と並んでみそも徳島の地場産品として発展してきたのです。
当時のみそは、現代のようにみそ汁として食されることはなく、陶器の味噌焼器に盛り、火であぶって香ばしく焼いた「焼きみそ」で、ご飯や魚、野菜などに付けて食べる調味料だったようです。
城主の蜂須賀公は、民衆に質素倹約を求め、自らもみそを好んで食していたと言われます。このとき蜂須賀公の御膳に供せられたみそが、今の「御膳みそ」の始まりとされています。
御膳みそと他のみその違い
御膳みそは、吟味された米麹と大豆を熟成して作られます。他地域のみそと比べて、より深い風味と豊かな香りを持つのが特徴です。
こうした阿波のみそを御膳に供され、蜂須賀公はあまりの美味しさから日々欠かさずみそを食べるようになり、そこから「御膳みそ」と呼ばれるようになったと言われます。
「御膳みそ」は現在、徳島県味噌工業組合の登録商標で、組合員事業者によってのみ作られています。
甘口の米みそで、赤みそと白みその両方があります。
一年で最も雑菌が繁殖しにくい大寒に仕込みを行い、大豆を一晩水につけて浸水させ、蒸して種皮を取り除きます。この大豆にもち米を焚いてさましたおこわと白米麹、塩を加え、小さな桶に分けて仕込みを行い、300日ほど熟成させて完成します。
大豆と米麹の割合は10:14と、4割ほど米麹の方が多く、発酵熟成することで麹の甘みと大豆の旨みが合わさるため、香りやあと味に甘さを感じるのが特徴です。
味噌は医者いらず
味噌は美味しいだけでなく、栄養学的にも非常に優れた食品で、脳卒中の防止や消化を助ける機能など、 まさに「医者要らず」の食品です。日本古来から受け継がれてきた健康食としての味噌を末永く愛用することで、 食生活の乱れが問題視されている現代を、健康的に過ごすことが出来るのです。
みそと健康
1.みそは長生きの薬
みそに含まれるビタミンEやダイゼイン、サポニン、褐色色素などには、体内の酸化を防止する作用があり、肝臓内の過酸化物質の増加が抑制されることが確認されています。みそ汁を飲んでいる人は、全く飲まない人に比べて胃病(胃炎および胃・十二指腸潰瘍)が少ないという 研究結果や、60歳以上の人でみそ汁を飲んでいる人は特に胃病にかかりにくいという統計もあります。
2.お腹の調子を整える
みそのタンパク質は分解されて消化吸収に良い形となり、みその中には活性度の高い消化酵素もたくさん含まれているので、他の食品の消化吸収を助ける働きをします。
また、みそに含まれる食物繊維は腸の掃除をしてくれます。 さらに微生物が腸内の腐敗菌や有害物を体外に送り出してくれます。 毎日みそ汁を飲むことにより腸が掃除され、体調を整えることができるのです。